平成30年3月15日実施
所沢市での商業施設内の伐採の続き記事です。
空師さんの力をお借りして私道上に発生材を残すことなく予定通りに作業が進み、天気にも恵まれて作業を延期することなく銭湯への影響を最小限に抑えて最終日を迎えることができました。
当初は25tクレーンを搬入する予定でしたが、13tクレーンでも私道のアスファルトがクレーン通過の際に僅かに波打っていたので、万が一を想定して16tクレーンに変更しました。
16tクレーンにしたことで吊り倒し時の作業半径に制約が発生するため、目通り290cmケヤキは3分割で伐採することになりました。
クレーンを作業終了時まで1回も移動せず、且つケヤキの元木6mで吊り出せる位置に設置して、まずはヒノキを全幹状態で吊り伐りしました。
ヒノキの元木に多少の腐りはあることは想定していましたが、チェーンソーを入れたところすぐに切削抵抗が無くなったので大穴の存在がわかりました。
吊り倒したところ使い物にならない程の腐りで、穴の状況を探りながら元木3m分を捨てるつもりで玉切しても2番玉にも穴が侵食していました。
次に3本目ケヤキの伐採に取り掛かり、重量的にこのまま全幹吊り伐りも可能でしたが、3番玉が曲っていたので一旦胴切してから元伐りしました。
最後に残った目通り290cmケヤキの胴切位置を確定するために採寸を行い、元木を6.4m、2番玉を4.2m、3番玉を3mになるように位置を確定しました。
また、根回りは植え込みで埋まってるため、元木長さを少しでも確保するように根回りを掘って元伐り位置を地面以下になるようにしました。
胴切位置に基づき3番玉を胴切して伐り下ろし、ここで立会検査の時間のため一旦作業を中断しました。
依頼人様御三方の立会いの下で最終確認が行われ、この時点で伐採途中の目通り290cmケヤキと一部の植木を伐採してもらえれば合格との結果をいただきました。
パチンコ店本部担当者様は伐採したことで、店舗外壁の汚れが目立つようになる程伐ってもらえたので助かったことと、早急に外壁を清掃したいと話しておりました。
検査終了後、2番玉の胴切から再開して伐り下ろし、続けて元伐りも行いました。
元木伐採後、割れ止め防止のため木口にボンドを塗布して出荷用トラックへ積み込み、残りの材はもう1台のトラックへ積み込みました。
所定の作業終了後は検査の上で出た追加の伐採をしたり、残存する小径木の折れた枝等を切除したりして整え、私道上に散乱した切り粉を清掃して全作業を終了しました。
この現場で伐採したケヤキ4本は大小問わず樹齢は120年程で、小さい方のケヤキは年輪がよく詰まっていましたが目通り290cmケヤキを除いた3本は途中から枝が出たり曲ったりしていました。
最終的に優良材として出荷できた材は目通り290cmケヤキの元木と、ヒノキの次に伐採した3本目ケヤキの元木の2本だけでした。
買取対象外の樹木も多数伐採すること、廃棄する発生材が大量に排出されること、銭湯への影響を最小限にするように求められていたことから、立木の買取額は重機等の費用に相当するものでした。
しかしながら伐採総工費からして値引き額が決して大きいとは言い難いものの、その価値の分を値引きして作業させていただきました。