平成29年12月14、15日実施
青梅市の造園業者様より、日の出町にある寺院の本堂横の境内林にある高さ約33m・目通り7尺のモミ、高さ約25mのヒノキ、サクラ2本の伐採の依頼がありました。
立木が大きくなってしまい、本堂の方へ傾いていることから万が一を考慮して伐採したいとのことでした。
伐採木のモミやヒノキはクレーンの設置高よりも7m程高い位置から生えており、モミ自体の樹高は26m程度でしたがクレーン作業では樹高33mと同じことでした。
現在のところ伐採する予定はないものの、同じ境内林の中にはクレーン設置高から推定して高さ約35mを超えるモミが数本残っていました。
この寺院は日の出町の中でも山間部に位置し、付近の道路や曲り角が狭く、木の高さに対して25t以上のクレーンを搬入することができませんでした。
最大で16tベースのクレーンまでしか搬入できないので35m近い揚程を確保できる20tクレーンを手配し、ジブ2段拡張して可能な限り樹高を越えられるようにしました。
寺院の入口通路には配管類が通っていたので造園屋さんには養生用鉄板を用意していただき、その他にもクレーンが伐採木に極力近付けるように作業位置の石の移動や枝葉処分もお願いしました。
14日は鉄板敷設等の準備も含め、サクラ2本とヒノキの伐採、モミの上部胴切と枝下ろしをしました。
朝、クレーンを搬入する前にまずは鉄板敷設と石移動の下準備作業から開始し、準備完了次第クレーンを作業位置に搬入設置して、最初に斜面手前側のサクラから伐採しました。
サクラを3回で吊り伐りした後、モミ伐採に取り掛かるためにクレーンを伐採木に近付け、想定通りメインブームだけでは梢端まで届かないのでジブ2段拡張で対応しました。
まずは梢端から約10m分を枝付きのまま2回で胴切しました。その後は下部胴切時に枝がクレーン配線類の支障となるため、1本ずつ吊り伐りしました。
ここでモミの下部を胴切をするためにはジブを格納する必要があったので一旦終了し、モミの横にある高さ約25mのヒノキ伐採に移りました。
ヒノキを2回で吊り伐りした後はジブを格納し、モミの胴切にはクレーンをさらに可能な限り伐採木近付ける必要があったので翌日に持ち越して、奥側のサクラ伐採に変更しました。
同時に造園屋さんが枝葉を搬出する都合上、今日中に全ての枝を伐り終えた方が翌日トラックを運用する上で都合がよいとのことで、敢えて残りのモミ伐採を行わずに枝下ろしに専念しました。
奥側のサクラ伐採後は時間が少し余っていたので、斜面上にあった枯れかけていた細いサクラ、大きく傾いたサクラ、梢端部が枯れたスギを全木吊り伐りで伐採しました。
15日は残ったモミ下部の胴切及び元伐り、伐採材の搬出をしました。
モミ材は4m出材が基本のため、立木の状態で長さを測って胴切位置を予め確定することから開始しました。
幹の残存高より3番玉を5m材、2番玉と元木が4m材になるようにそれぞれ測定して胴切をしました。
胴切と元伐りが終了した後、伐採材をトラック1台に全て積込んで当社の作業を終了しました。