令和2年10月27~30日実施
入間市内の解体業者様より、飯能市内にある個人墓地の敷地斜面に立っているケヤキ、カシ、クリ等の立木全ての伐採の依頼がありました。
墓地として使用している傾斜地が鬱蒼とした林になってしまい、依頼人様とその御親族は高齢となって落葉の清掃や管理に手が届かなくなりつつあるので、全て伐採することになりました。
山林となっている斜面の中腹に墓地が設置されているため、枝を伐り落としたり、簡単に幹を伐り倒すことはできませんでした。
また、現場へ向かう道路は最少幅員210㎝の箇所があって、大型のクレーンどころか中型車も進入が不可能な状況でした。
伐採後の枝葉は墓地東側の一段高い平坦地に集積の上で残置しても良いことになりましたが、幹等の重量物で腐りにくいものは可能な限り搬出して欲しいとのことでした。
伐採に際し、山林の南側にある小さな資材置場をお借りすることができたので、非力ながらもミニラフターを使用することが可能となり、依頼人様のご希望通りに幹の搬出には目途が立ちました。
お借りできた資材置場は山林斜面の下にあたり、山林とクレーン設置位置との間には小屋があるためにクレーンの作業半径が常に10mを超える状態でした。
斜面の下からクレーンで伐採するため、一番遠い立木は一番高い位置に立っていることになるので、13tクレーン指定でジブ2段拡張でも届かないことを想定して伐採することにしました。
当初は梅雨入り前の今年6月上旬から着工する予定でしたが諸事情により延期となり、7月の長雨と8月9月の猛暑からクレーン伐採は見合わせとなって10月までずれ込んでいました。
今シーズン始めには有用木伐採や工事関連の伐採が続いていたことでなかなか着工できず、造成関連の伐採が1件キャンセルになったことで漸く10月下旬から本現場の着工に目途が付きました。
本格伐採に先駆けて19日に平坦地や斜面の草むらや篠藪の刈払いを実施しており、本工事の際にすぐさまクレーン伐採に取り掛かれるようにしてありました。
篠藪や灌木類を撤去したところ、枝葉を残置する平坦地の手前側にクレーンが幸いにも届くようになり、最初から枝払い作業が安全な平坦地上でできるようになりました。
枝葉は平坦地の奥から順に山積みにするように指示されており、手前で枝払いした後は残置物を奥へ手作業で運んで積み上げました。
2日目までに伐採木全ての枝下ろしと一部の小径木類の伐採を完了し、3日目の午前までにはほぼ全ての伐採作業は終了していました。
3日目からは枝片付の無い伐採作業となるため、一部人員を運搬作業へ回して伐採材の搬出も並行して行いました。
伐採材の搬出には道路の幅員と曲がり角等から小型車しか進入できないので、3tダンプをレンタルして当社貯木場まで片道20分の距離をピストン輸送しました。
伐採材は少なくとも3m以上で搬出できる予定でしたので、ダンプのレンタル料をご負担いただいて幹の処分費は無償で搬出しました。
4日目は残った伐採材の搬出、墓地及び法面の落葉や篠の切りくずの清掃と平坦地までの荷揚げを行い、昼までに所定の作業を完了しました。
午後はクレーンの搬出や敷板の回収、資材置場の現状復帰をして全作業を終了し、余った時間で翌日から瑞穂町で伐採する現場へクレーンと敷板をそのまま回送してクレーン設置まで行いました。
当該墓地の立木を全て伐採したことにより、今までは隠れていた山側の境界に堺木として植えられていたスギとヒノキが目立つようになったので、隣人様も伐採に向けて当社と協議を開始しました。