令和2年5月12~14日実施
昨年、富士見市の現場で隣同士になったさいたま市桜区の造園業者様より、市内中央区の神社境内にあるムク等の中木以上13本の伐採の依頼がありました。
落葉の清掃が総代・役員様では大変になってきていることから、サカキ等の常緑樹を残して落葉樹は基本的に全て伐採したいとのことでした。
当社が伐採する樹木は高所作業車では伐採ができない社殿周辺の樹木がメインで、樹種の内訳はムク10本、エノキ2本、ケヤキ1本でした。
伐採木はどれもクレーンを設置する位置からの距離が遠く、一番近いもので約20m、一番遠いもので30m超えとなっていました。
境内への車両出入口は決して広くはなく、30m超えの作業半径を確保するためには25tクレーンの搬入が必須で、進入可否と施工可否を兼ねた現調を3月末に依頼されていました。
計測の結果では25tクレーンは十分に進入可能で、25tクレーンが使用可能なことで遠距離からの伐採材搬出も可能であることから当社で施工することになりました。
造園業者様が着工する都合で4月中の施工希望でしたが当社の予定が今まで既に一杯で、4月初旬の作業決定段階で最速の着工が5月3週目となっていました。
当社が着工する前に造園業者様側で高所作業車やユニックで伐採や剪定が可能な樹木は既に施工済みで、要所には鉄板を敷設していただいてクレーン伐採に備えていただきました。
12日朝より25tクレーンを搬入して鉄板を調整したのち設置し、作業半径20m以上の樹木を伐採するためジブ拡張をしてから作業に取り掛かりました。
伐採木は全て以前に枝下ろししているため太くなった萌芽枝が多数生えた状態で、枝を大きい状態で吊り伐りすることができないので1本を伐採するのに時間がかかっていました。
当社作業員の他、造園業者様側で人員4人とパッカー車が参戦しているので枝処理作業が非常に早く、樹上での伐採作業が追い付いていない状況でした。
さらには残存木のサカキ等の常緑樹がクレーンオペレーターの視界をほとんど妨害しているため、無線指示による誘導を行っているのでその分作業のスピードが落ちていました。
初日は社殿の正面両脇にあったムク6本を伐採し、伐採幹材は全て当社で引き取ることになっていたので当社のトラックへ積み込んで当日のうちに全て搬出しました。
2日目は主に社殿裏側にあったムク3本、エノキ2本、ケヤキ1本を伐採し、初日と同じフォーメーションで作業を進めて行きました。
最終日はクレーン設置位置から木の幹までが30mで、伐採木の中では一番太い目通り240㎝のムク1本の伐採を残すだけとなっていました。
距離的にジブを2段に拡張してからの作業となり、最遠の枝を吊り伐りする際は25tクレーンの最大作業半径まで達していました。
他の伐採木群とは少し離れた位置にあって一番太い木のため萌芽枝が太くて枝数も一番多い状態で、オペレーターからはほとんど見えない環境での伐採となりました。
2時間かけて枝を全て取り払い、胴木の吊り伐りは距離的に不可能であることから丸坊主になったところで伐倒し、玉切ってからクレーンで引き摺り出しました。
3日目の午前中で所定の伐採作業は終了して、午後は当社では伐採材を積み込んでからクレーンを搬出し、造園業者様は鉄板撤収と境内の清掃をして全作業を終了しました。