令和2年3月18、19日実施
入間市内の同業材木店様の紹介により、その近所にお住まいのお客様から狭山市内に所有している貸し置場内にあるクヌギ6本、ムク3本の伐採の依頼がありました。
近隣住民と置場の借主から度重なる落葉へのクレーム、台風による落下枝防止のため今回は根元から伐採することになりました。
特に、置場の中に立っているムク1本の太い枝が折れて他の枝に乗っており、万が一落下した際には物置小屋を潰してしまう状況にありました。
現場は航空自衛隊入間基地の滑走路南端に面しており、木のすぐ近くを離着陸機が低空で通過する場所でもありました。
昨年に別の業者が置場側へ面している枝を剪定していましたが、すぐに芽が吹いてしまい枝下ろしした意味が無いと依頼人様と置場借主ともに仰っておりました。
伐採木周辺は電線やフェンス等に囲まれているので全て吊り伐りして伐採し、伐採材と発生材は全て搬出する必要がありました。
現場は貸し置場のため車両の進入や持込車両の駐車、伐採材の吊り下ろしスペースには一切困ることが無く、強固に締固められた砂利敷きの地盤なのでクレーンの走行も問題ありませんでした。
しかし、貸し置場にある車や重機が出払っている昼間のうちに置場や私道を使用して作業するため、伐採材等は基本的に当日中に搬出する必要がありました。
どの伐採木の直下へクレーンの設置が可能で使用機種はミニラフターで十分でしたが、伐採木によって移動することが時間の無駄と判断したので16tクレーンを搬入して固定位置で作業するようにしました。
幹や太枝の伐採材は当社が無償で引き取り、枝葉等は現地でチップ化してダンプに積み込んで、依頼人様の親戚の畑へダンプアップして良いことになっていました。
伐採木の平均目通りが2m程度で、太枝材だけでもかなりの量が産出されることを予測していたので、初日の午後以降指定でヒアブ付きトラックを1台手配していました。
18日朝より着工して16tクレーンを貸し置場の駐車場へ搬入し、その位置から伐採木全てをカバーできるようにジブ拡張して枝下ろしから開始しました。
丸太搬出用のヒアブ車が現着15時以降になるとの見込みから、太枝材だけで1台分とするように初日は枝下ろしに専念することにしました。
作業場所が広く、枝処理作業が滞り無かったので午前中で既に6本の枝下ろしが終了し、15時までには伐採木全ての枝下ろしが完了しました。
ヒアブ車の到着が1時間以上遅れるとのことでクヌギ3本を根元から伐採し、幹は当社のトラックへ積み込んだ後にクレーンを搬出しました。
構内の車両を搬出後にヒアブ車を搬入し、太枝材だけでちょうど1台分を残すことなく17時半まで掛かって積込みしました。
19日は幹だけ残った6本を16tクレーンで全幹状態で吊り倒し、原木専用運搬車へ軽く2台に分けて積み込んで搬出しました。
両日16tクレーンを使用して固定位置から伐採木を大きい状態で吊り下ろした結果、2日目の昼前までには全ての作業が終了して貸し置場を借主へ明け渡すことができました。
搬出作業の連携で伐採材を放置しておくことなく1日半で全作業を終了し、依頼人様より芽吹き前に伐採してもらえて助かり、クヌギ周辺の倒壊していたフェンスも造り替えられると仰っておられました。